マシンバイスとは|誰でもわかる!工作機械を徹底解説

マシンバイスとは

工作機械のテーブル上に取り付けて、加工中に素材が動かないように固定する道具をマシンバイスといいます。構造は万力に似ていて2点で素材を押さえる仕組みです。

最近では、工作機械のテーブルとの平行度が0.005mm以下といった超精密バイスや傾斜角の角度調整ができるバイスもあります。

フライス加工、穴開け加工、研削盤加工といった工作機械を使った加工工程において、必要となってくる道具です。主に四角い素材を固定する場合に使用します。

マシンバイスの種類

精密マシンバイス

マシンバイスというと、通常は精密バイスのことを指します。テーブルとバイスとの平行度の精度が優れている点が精密バイスの特徴ですが、精密を定義する規定がないため、メーカー各社が独自で精密バイスの定義を作っているようです。

エスコ 精密マシンバイス



サインバイス

傾斜をつけることができるマシンバイスをサインバイスといいます。サインバイスの傾斜角は、1~45° くらいつけれるものが多く販売されています。ブロックゲージをサインバイスの下に挟みこみ、傾斜角を設定する方式が一般的です。

サインバイス

日本オートマチックマシン(JAM)

二次元バイス

サインバイスと同様に傾斜角をつける機能に加え、バイス自体が360° 旋廻するバイスを二次元バイスといいます。加工したい部位を自在にセットできるため、複雑な切削加工、研磨加工、彫刻加工に活用できます。

エスコ 二次元マシンバイス

三次元バイス

ベースとなるテーブルが360度旋廻し、左右に45度、縦に90度まで傾けることができる三次元のマシンバイスもあります。マシニングセンター、フライス盤、ボール盤、研削盤といった加工工程において、幅広く使用することができます。

Wilton 三次元マシンバイス

ボール盤用バイス

ボール盤とは金属素材に穴を開ける工作機械です。既に開いている穴を大きくしたい場合(中ぐりといいます)にも使用されます。ボール盤用のバイスは、素材を挟み込む部分の底が空洞となっていて、ドリルで穴を貫通した後にバイスが傷つかないように設計されています。また、穴開け加工中の振動に耐えられるよう、挟み込む力が強いといった特徴もあります。

トラスコ中山 ボール盤用バイス

オプション機能

浮き上がり防止機能

マシンバイスは、素材(ワーク)を手前側と奥側の2点で握る装置です。奥側の支点は固定されていて、手前側の支点をハンドルを回して締め付けます。素材が小さい場合は、パラレルブロックなどを使ってブロックの上に素材を置き、バイスの上部で締め付けます。バイスの上の方だけで締め付けると、バイスの手前側の支点が浮き上がることがあり、精度が出ないことがあります。バイスメーカーによっては、この浮き上がりの防止機能を標準機能で提供しているメーカーもあるので、小さい部品をバイスで固定して加工する場合は、この浮き上がり防止機能がついているものを選定しましょう。

まとめ

今回は素材を保持する道具、「マシンバイス」についてご紹介しました。

各マシンバイスの特徴を要約すると、次のようになります。

・マシンバイスの機能に加え、左右に傾斜角がつけられるバイスをサインバイス
・サインバイスの機能に加え、テーブルが360度旋廻するバイスが二次元バイス
・二次元バイスの機能に加え、縦方向に傾斜角がつけられるバイスを三次元バイス

これらに加え、ボール盤用マシンバイス、ワイヤーカット用マシンバイスなど、使用する機械によって専用のバイスも販売されていますので、バイスを選定する際は、用途に応じて選ぶようにしましょう。