NCのMコードとは|誰でもわかる!NCプログラムを徹底解説|工作機械のいろは

NCのMコードとは、日本工業規格(JIS)で定義されている工作機械のNCプログラミングで使われるアドレスの種類です。※JIS B 6315-2

Mコードは、プログラムの停止や切削油のON・OFFなど、加工を行うための補助機能の動作指令で使います。

本コラムでは、そのMコードの設定方法等について解説します。各コードは使用するNC工作機械によってコードの使用方法が変わるため、立型マシニングセンターの使い方で解説します。

主なMコード

M00 プログラムストップ

M00が実行されると、主軸の回転や送り、切削油のすべてが停止します。

加工の途中で精度チェックを行う場合に使用されます。

操作盤の起動ボタンを押すと、次以降のプログラム処理を実行します。

M01 オプショナルストップ

操作盤上のオプショナルストップボタンをONにしている場合、M01が実行されるとM00と同様の動作をします。

操作盤のオプショナルボタンがOFFの場合は、M01の指令は無視されます。

M03 主軸時計方向回転

主軸の回転方向を時計回りで回転させる指令です。

この指令を出す前にSコードで主軸の回転数を指令しておく必要があります。

M04 主軸反時計方向回転

主軸の回転方向を反時計回りで回転させる指令です。

通常マシニングセンターの切削は時計回りです。左ねじなど特殊な加工をする場合に反時計の逆回転で切削します。工具も逆回転のものを使用する必要があります。

M05 主軸停止

主軸の回転を停止するときに使うコードです。

工具交換前や切削加工の終了時に使用します。主軸が停止するだけで送りは停止しません。

M06 工具交換

ATCなど自動工具交換装置がついているNC工作機械で、主軸に装着している工具とツールマガジンの待機場所にいる工具を入れ替える指令です。

M08 クーラントON

クーラントとは冷却液、切削油のことです。

M08で指令するとノズルから切削油が抽出されます。停止の指令を出すまで出続けます。

似たような指令でM07がありますが、M07はミストの噴出に使用します。

M09 クーラントOFF

M07、M08などミストや切削油の抽出を停止する指令がM09です。

M30 エンドオブデータ

プログラムの終了を告げるコードです。

M30が実行されると、主軸の回転や切削油などのクーラントは停止します。

同じプログラムを再度実行する場合は、操作盤上のサイクルスタートを押します。

Mコード一覧

コード 機能 機能の意味
M00 プログラムストップ

プログラムの運行を中断させる指令。この指令ではブロック内で指定された動作が完了した後,主軸及びクーラントは停止する。

M01 オプショナルストップ 作業者がこの機能を有効にするスイッチをあらかじめ入れておけば、プログラムストップと同一の機能を果たす指令。スイッチを入れてないときは、この指令は無視される。
M02 エンドオブプログラム 工作物の加工プログラム終わりを示す指令で、そのブロックの動作が完了した後、主軸及びクーラントは停止する。制御装置や機械のリセットに用いられる。
M03 主軸時計方向回転 工作物に対し、右ねじがねじ込まれる方向に主軸を回転させる指令。
M04 主軸反時計方向回転 工作物から右ねじが遠ざかる方向に主軸を回転させる指令。
M05 主軸停止 主軸を停止させる指令。このときクーラント停止する。
M06 工具交換 手動、自動を問わず工具交換を実行させるための指令。ただし工具の選択は含まない。
この指令によってクーラント及び主軸を自動的に停止しても停止しなくてもよい。
M07
M08
M50
M51
クーラント2
〃 1
〃 3
〃 4
クーラント開始の指令。
通常1は冷却液、2はミストに用いる。3及び4は特に指定しない。
M09 クーラント停止 M07、M08、M50又はM51をキャンセルする指令。
M10  
M68
M78
クランプ1   
〃  2   
〃  3
機械のスライド、工作物、取付具、主軸などのクランプ、アンクランプを行わせる指令。
クランプ、アンクランプの対象が二つ以上あるときは(M10M11)(M68M69)、(M78M79)の順に用いる。
M11  
M69
M79
アンクランプ1
〃  2
〃  3
M15 正方向運動 早送り又は切削送り方向を選択する指令。
アブソリュートな計測システムを持つ回転テーブルにも使用できる。
M16 負方向運動
M19 主軸オリエンテーション あらかじめ決められた角位置に主軸を停止させる指令。
M30 エンドオブデータ 工作物の加工プログラムの終わりを示す指令で、そのブロックの動作が完了した後、主軸及び他の機能(クーラント機能など)は停止する。制御装置や機械のリセットに用いる。制御装置のリセットには、プログラムスタートのキャラクタへ戻ることを含めることができる。
M31 インターロックバイパス 通常かけてあるインターロックを一時的に無視する指令。
M36  
M37
送り範囲 1
   〃 2
送り速度又は送り量の範囲を選択する指令。
M38  
M39
主軸速度範囲 1
   〃   2
主軸速度の範囲を選択する指令。
M40
M45
歯車選択 主軸の歯車比を選択する指令。
M48 オーバーライド無視のキャンセル M49のキャンセル。
M49 オーバライド無視 ダイヤルセットされた主軸速度又は送り速度のオーバライドを無視し、プログラムどおりの速度で動作させる指令。
M55  
M56
工具の直線シフト 工具軸方向のあらかじめ決められた位置へ工具をシフトする指令。
M60 工作物交換 工作物を必要に応じて取り外し、又は方向を換える指令。このブロックにおける全ての指令が完了した後、主軸とクーラントは停止される。
M61  
M62
工作物の直線シフト あらかじめ決められた位置へ工作物をシフトする指令。
M71  
M72
工作物の旋回シフト あらかじめ決められた角位置へ工作物をシフトする指令。