NCのSコード・Tコード・Fコード|誰でもわかる!NCプログラムを徹底解説|工作機械のいろは

NCのSコード・Tコード・Fコードとは、日本工業規格(JIS)で定義されている工作機械のNCプログラミングで使われるアドレスの種類です。

Sコードは主軸の回転数、Tコードは使用する工具の指定、Fコードは送り速度を指定するときに使用します。

今回はそれらコードの使い方について解説しますが、使用するNC工作機械の種類によって各コードの使い方が変わってくるため、今回はマシニングセンターを使う場合の使用方法について説明します。

 

Sコード

Sコードは、主軸の回転数を指定する機能です。

Sに続き数値を入れて速度を指令します。この時の単位はRPM(またはmin-1)となり、1分間の回転数を指定できます。

通常はこのSコードの後に正回転(M03)、または逆回転(M04)を指定します。

 

Tコード

Tコードは、ATCのツールマガジン内にある工具を工具待機位置に移動する指令です。

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例えば、T02を指定するとツールマガジンの2番目の位置にいる工具が工具待機位置に移動します。このTコードの後、工具交換指令のM06コードが実行されます。

通常はツールマガジンの番号を指定しますが、T00を実行すると主軸に工具が何もついてない空の状態になります。

 

Fコード

Fコードは送り速度を指定するコードです。

単位はmm/minで指定し、1分間に主軸が動く距離を指令します。

例えばF300と指令すると、300mm/minの速さで主軸が直線補間または円弧補間で移動するという意味です。

NCプログラミングとは|誰でもわかる!工作機械を徹底解説