旋盤のおすすめ本|誰でもわかる!工作機械を徹底解説

旋盤には汎用旋盤やNC旋盤、正面旋盤、立旋盤、卓上旋盤など多くの種類があり、素材の形状や大きさ、重さによって機械を使い分ける必要があります。今回はその旋盤加工で役立つおすすめの本・書籍をご紹介します。おすすめ度は筆者の主観で判断してます。

旋盤の専門書

トコトンやさしい旋盤の本 (今日からモノ知りシリーズ)

「今日からモノ知りシリーズ」は工作機械本の種類が多く、人気のシリーズです。旋盤の仕組みや機械の種類が図解で詳しく書かれていて、NC旋盤についても少しだけ触れています。

旋盤の概要から各機能の解説まで書かれていて、学生やはじめて旋盤を触る方、机上で勉強する方には良い一冊です。ただ、実機を使った操作手順は初歩的な内容に留まりますので、経験者が求めるテクニカルな部分は別の書籍を用意する必要があります。

本書は、あくまで旋盤の概要をつかむ程度と考えるのがいいと思います。

 

対象:入門者、初心者
おすすめ度:★★★☆☆

・旋盤とはどういうものなのかを、1項目について、「左ページ:イラスト、 右ページ:文章」の見開きで要領よくまとめてあり、これから金属加工を始める人にもよいと思いました。実際にまだ実践していない自分にとっても分かりやすく、一日で一通り読み終えられました。

・旋盤に関する基礎知識は理解出来た。もう少し実際に加工した製品と加工時の注意点、技術困難度も分かると良かったと思う。

絵とき「旋盤加工」基礎のきそ

2006年に出版された古い本ですが、こちらも旋盤の初心者、入門者向けの書籍です。字が大きく、写真と絵ときで詳しく書かれていて読みやすいです。

勉強する上で理論を理解する点については良書といえると思います。ただ、初歩的な内容が全体を占めますので、テクニカルな内容を求める経験者には物足りないかと思います。

より詳しく理解したい方は、続編の【絵とき 続・「旋盤加工」基礎のきそ―スキルアップ編】と合わせて読まれるのをおすすめします。

 

対象:入門者、初心者
おすすめ度:★★★★☆

・理論(切削条件など)を学ぶにはこの本は適していると思います。この本を持っていれば、やったことのない材料などの加工を行うときに、手始めの条件を決めるのに役立ちます。

・自分では使える旋盤ですが、いざ人に教えるとなると、すべて感覚の伝達で難しかったのですが、この本は色々説明があって楽です。

・切削の理論が中心で実務にはいらない。実務のコツ、ノウハウは少ない。

図解入門現場で役立つ旋盤加工の基本と実技

現場の実作業者、経験者におすすめなのがこの一冊です。旋盤の基本操作から工具の選択方法、段取り手順、ワークの測定方法、バイトの研削方法まで、現場目線で書かれているのが特徴です。

外丸削りや面削りといった旋盤の基本的な加工だけでなく、テーパー削りや溝切り、ねじ切りについても図解で詳しく書かれている点もおすすめです。

 

対象:実務者、経験者
おすすめ度:★★★★★

・旋盤の基礎、実技の知識を身につけようと購入しました、いい感じです。

・実際の加工に必要なバイトの選定、成形方法から加工の段取りまですべて教えてくれています。旋盤はバイトを研げて一人前という意味がよくわかります。NC旋盤を使っている方も参考になると思います。

・旋盤がないとわからないことだらけです。初心者が必要とする理論は、あくまでさわり程度です。

 

旋盤だけでなく他の工作機械も載ってる専門書

機械加工が一番わかる 平野 利幸(著)

工作機械の分類や種類、加工材料などの機械加工の基礎知識にはじまり、工具の種類や役割も詳しく書かれています。

実機の操作手順は旋盤の他に、フライス盤・研削盤・ボール盤の工作機械が解説されています。本の名前の通り、機械加工がよくわかる内容となっており、特に切削加工全般を把握するには最もわかりやすい一冊ではないでしょうか。

但し、旋盤の専門書のように詳しくは書かれていないので、あくまで工作機械の概要をつかむ程度と考えておいてください。

 

対象:入門者、実作業者
おすすめ度:★★★★☆

基礎から学ぶ機械工作

切削加工をはじめ、板金プレス機械などの塑性加工や研削盤などの砥粒加工、溶接や鋳造機械まで、工作機械に関連する内容を幅広くカバーしているのが特徴の一冊です。

特に最新技術の3Dプリンターや産業用ロボットといった他の本ではあまり触れていない点に注目しているところが高評価ポイントです。

ところどころでマンガを挿入してわかりやすく解説しているところも読みやすくていいですが、奥深さはないので、あくまで機械の概要をつかむ程度と考えておいてください。

 

対象:入門者、実作業者
おすすめ度:★★★☆☆

 

まとめ

今回は旋盤のおすすめ本をご紹介しました。

旋盤の書籍には大きく分けて2種類あります。旋盤の理論が多く書かれた入門者用、実務で使えるテクニカルな記述が多い経験者用の2つです。

最近の製造業ではNC旋盤が主流ですが、NC旋盤を扱うには旋盤の動作原理を理解しておかないとNCプログラムを作ることができません。NC旋盤を扱う方もまずは旋盤の本を読み、旋盤の仕様や動作の理解を深めておくことが重要です。