中古の工作機械はどうやって探す?|間違えない中古機械の探し方を徹底解説

 

中古の工作機械を探したいけれどどうやって探せばいいかわからない、という方が多いのではないでしょうか?
一概に工作機械といっても機械の種類は多岐に渡り、近くの中古機械店に行っても探している機械の在庫を持ってない場合がほとんどです。
「思ったような中古機械がなかなか見つからない・・・」というのは、探し方があなたに合っていなかったことも考えられます。
そこで今回は中古機械の探し方をご紹介します。筆者の観点で説明しますが、ぜひあなたに合った探し方を見つけてください。

 

中古機械の探し方を知る

中古機械を探す方は、欲しい機械のイメージはなんとなくできていると思います。

ここでは、紹介する探し方によって見つかる中古機械も変わってきますので、「こんな方におすすめ」というものをご用意しました。自分がどれに当てはまるのか、みてみましょう。

 

中古機械販売店で探す

■■ こんな方におすすめ ■■

・汎用性のある工作機械(旋盤・フライス盤etc)を早く手に入れたい
・工作機械の精度にはあまりこだわらない
・いろいろと教えてもらいたい
・近場で探したい

 

■■ 特徴 ■■

都市の市街地で中古機械店を見かけることは少ないと思いますが、日本全国には600店以上の中古機械販売店があります。
市街地から少し離れた郊外にあり、機械は倉庫に保管されている場合がほとんどです。
そのため、外から倉庫内の様子を見ることはできません。
数台~数十台の個人経営の販売店だと、どうしても選択肢が狭くなるので、最初は大型の販売店で探すのが良いでしょう。

また、メーカーにこだわらず、加工物が決まっていて納期重視でとにかく早く欲しいという方にも中古機械販売店で探す方法がおすすめです。
気に入った中古機械があれば、その場で価格交渉もできますし、気に入った中古機械がなければ、販売店の業者つながりで欲しい機械を探してもらえるというメリットがあります。
販売店の倉庫には、ネットに出てないような掘り出し物や入荷したばかりの中古機械も見つかることもありますよ。

 

■■ 注意点 ■■

すぐ手に入る、気に入った機械がなければ探してもらえる、という強みが一方で、整備の状態は販売店によって様々です。
前ユーザーが使ったままの現状有姿で販売する販売店もあれば、外観を塗装して機械の精度表まで出してくれる販売店もあります。
販売店に行く前に試運転可能かどうか、試運転可能であればワークの持ち込みが可能かどうかについて事前に確認しておくと良いでしょう。

 

入札会で探す

■■ こんな方におすすめ ■■

・少しでも安く機械を手に入れたい
・直前まで現役で稼働していた機械がほしい

 

■■ 特徴 ■■

中古工作機械の入札会には、大きく分けて次の2つのケースがあります。

・全日本機械業連合会(全機連)の会員が主催する入札会
・中古機械取扱業者が主催する入札会

前者の場合は、工場の整理や規模縮小、機械の入れ替えなどにより、工場の設備を一括で処分したい時に開催されます。全機連の会員(中古機械取扱業者)が主催者となり、入札会に参加できるのは中古機械取扱業者に限定されます。

製造業の方で入札したい機械がある場合は、中古機械取扱業者に依頼して入札してもらいましょう。依頼した業者に手数料を支払うことになりますが、中古機械販売店の仕入れ値+@で買えますので、普通に販売店で買うより安く買うことができます。

後者の中古機械取扱業者が主催する入札会は、だいたいは業者の在庫を処分する入札会ですので、入札の参加は誰でも自由です。

現在開催中の入札会は、こちらのポータルサイトから確認できます。
中古機械百貨店:入札会一覧

入札会以外にも特売会、即売会などありますが、主催者名が「~~機工会」の場合は、全機連の会員が主催する業者限定の入札会で、中古機械販売店名が主催者の場合は誰でも参加できる入札会のようです。

 

■■ 注意点 ■■

全機連の会員が主催する入札会はすべて現状渡しとなり、落札後のキャンセルや後から判明した不具合を一切受け付けません。保証もありません。出来る限り現地に赴き、機械の下見・試運転をしてから入札額を検討しましょう。(下見は業者の付き添いが必要です。)
価格が卸価格+@で手に入る反面、上記のようなリスクがあることを充分留意しておく必要があります。

 

中古機械検索サイトで探す

■■ こんな方におすすめ ■■

・手軽にいろいろな中古機械を見てみたい
・最新の情報がほしい
・たくさんの情報から検索して比較してみたい

 

■■ 特徴 ■■

中古機械を探す際、今や主流になっているのが中古機械検索サイトを使った探し方です。
全国の中古機械販売店が在庫機械を中古機械検索サイトに掲載し、ネットで検索、問い合わせができるシステムです。PCだけでなく、スマートフォンのサイトも充実していて、様々な方法で機械の検索ができます。

中古機械検索サイトは、中古機械情報百貨店、またはマシンライフといったサイトが情報量が多くておすすめです。

 

■■ 注意点 ■■

ネットで手軽に探せる一方、リアルな情報が少なくなります。例えば、機械のサイズや機械音は実際に見て感覚を確かめないと不安ですね。また、実際に見てみないとわからないような状態もありますので、実際に見に行くようにしましょう。

 

はじめての方は、この方法をやってみよう

ここまで中古機械の探し方について説明しましたが、初めての方はどう進めていけばいいか、まだイメージが湧かないと思います。
それでは実際に中古機械の探し方を説明していきます。
検索サイトは、工作機械の情報が最も多い「中古機械情報百貨店」を使ってみましょう。
https://www.jp.usedmachinery.bz/

機種が決まっていたらカテゴリから探す

中古機械検索サイトは、近年さまざまな方法で検索・絞り込みできるようになり、利便性が向上してきています。欲しい機械が決まっている方は、カテゴリから探してみましょう。

今回は、「大阪機工のフライス盤」を探してみましょう。トップページの「機種カテゴリ」にカーソルを合わせて、”一般工作機械 → フライス盤” をクリックすると、フライス盤のリストが出てきます。※NCフライス盤のカテゴリは、”NC工作機械 → NCフライス盤”です。

1000台以上のリストが出てくるので、「カテゴリ内検索」のメーカー名に「OKK|大阪機工」を選択して検索すると、大阪機工のフライス盤に絞り込まれます。

このリストから写真をクリックすると拡大写真が表示され、機械名をクリックすると、その機械の詳細ページが表示されます。

メーカー名から探してみる

欲しい機械のメーカーが決まっていて、いろんなカテゴリに分かれている場合は、メーカー名で探してみましょう。トップページの「機械を探す → メーカー名で探す」の順にクリックすると、メーカー名の一覧が出てきます。

情報量が多いので、キーボードの “Ctrl+F” でサイト内検索すると早く見つかります。

 

気に入った中古機械があれば問い合わせる

探していた中古機械が見つかったら、機械のリスト、または詳細ページから問合せができます。リスト右端の”メール”をクリックしてみましょう。

お問い合わせフォームに必要事項を入力し、本文欄にお問い合わせ内容を書きます。
中古機械は値段が表示されないので、価格の問い合わせは必要です。

問い合わせ以降については、次回説明します。

 

まとめ

いかがだったでしょうか? 今回は中古機械の探し方について説明してみました。

ポイントを整理すると、

・納期重視で探すなら近くの中古機械販売店がおすすめ
・現役の工作機械を買いたいなら、入札会がおすすめ
・いろいろな機械を比較したいなら、ネットで中古機械検索サイトを使うのがおすすめ
・探し方に迷ったら、本記事の手順で探してみましょう。

中古機械検索サイトなら、PCとネット環境があればすぐにとりかかれますので、まずはここから始めてみてはいかがでしょう。お気に入りの中古機械を手に入れて工場を増強しましょう。